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「リバランスって聞いたことあるけど、実際なにをすればいいの?」「そもそも自分のポートフォリオ、崩れてるかどうかもわからない……」そんな状態で放置しちゃってる人、けっこう多いんだよね。
わたしも投資を始めて最初の2年くらいは「積み立てさえしてればOKでしょ」と思い込んでいて、リバランスなんて一度もやらなかった。気づいたときには株式の比率が当初の60%から78%まで膨らんでいて、リスクの取りすぎ状態になっていたんだよね。
この記事では、リバランスの意味から具体的なやり方、最適な頻度、NISA・iDeCoでの注意点まで、「面倒くさがりでもできるレベル」に落とし込んで書いていく。
※本記事の情報は2026年5月21日時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
この記事でわかること
- リバランスの意味と、なぜ必要なのかの根本的な理由
- 放置した場合に資産配分がどれだけ崩れるかの具体例
- 「売却型」と「ノーセル型」2つのやり方の違いとメリット・デメリット
- 頻度・タイミングの判断基準(年1回?乖離率?)
- NISA・iDeCoでリバランスするときの落とし穴と対処法
- 税金・手数料など見落としがちなコストの話
リバランスとは?意味と基本的な仕組み
リバランスとは、自分が最初に決めた資産配分(アセットアロケーション)に定期的に戻す作業のこと。これがシンプルな定義になる。
たとえば「株式60%:債券40%」で運用を始めたとする。1年後に株式が好調で値上がりした結果、比率が「株式72%:債券28%」に変わっていたとしたら、株式を一部売って債券を買い増し、元の60:40に戻す。これがリバランスの基本的な流れなんだよね。
リバランスの目的はリスクのコントロール
勘違いされやすいんだけど、リバランスの主な目的は「リターンを最大化すること」ではない。リスクを当初の水準に戻すことが一番の狙いになる。
株式比率が想定より高くなっている状態は、言い換えると「自分が許容できるリスク以上のリスクを取っている」ということ。暴落が来たときのダメージが、自分の想定を超えてしまう可能性がある。
リバランスとリアロケーションの違い
似た言葉に「リアロケーション」があるけど、これは別物。
| 用語 | 意味 | タイミング |
|---|---|---|
| リバランス | 当初決めた配分比率に戻す | 定期的・乖離時 |
| リアロケーション | 配分比率そのものを変更する | ライフステージの変化時 |
リバランスは「元に戻す作業」、リアロケーションは「設計図自体を書き換える作業」と覚えておけば混乱しないと思う。
なぜリバランスが必要なのか——放置するとどうなる?
結論から言うと、リバランスせずに放置すると知らないうちにリスクが膨張する。これが一番怖いところ。
放置した場合のシミュレーション
具体的な数字で見てみよう。2016年〜2025年の10年間、「国内株式30%・先進国株式30%・国内債券20%・先進国債券20%」のポートフォリオを放置した場合と、年1回リバランスした場合を比較すると、以下のような違いが出る。
| 項目 | 放置した場合 | 年1回リバランス |
|---|---|---|
| 最終的な株式比率 | 約75% | 約60%(元の水準) |
| 最大下落率(暴落時) | 約-32% | 約-22% |
| 年平均リターン | 約5.8% | 約5.5% |
| リスク(標準偏差) | 約16% | 約12% |
リターンだけ見ると放置のほうが若干高いように見える。でも最大下落率は10ポイントも違う。つまり、暴落が来たときに「放置ポートフォリオ」のほうが圧倒的にダメージが大きくなるんだよね。
年平均リターンが0.3%低くなる代わりに、暴落時の被害を大きく抑えられる。長期投資で最も大事なのは「退場しないこと」だから、このリスク軽減効果はかなり大きい。
匿名ストーリー:放置で痛い目を見たケース
Bさん(28歳、会社員)は2020年にNISAで投資を始めた。「株式70%:債券30%」の配分で毎月3万円を積み立てていたんだけど、一度もリバランスをしなかった。
2024年末には株式の好調で比率が「株式85%:債券15%」に変化。本人は「増えてるしいいや」と放置していたところ、2025年初頭の調整局面で資産が約120万円から約96万円まで下落。約24万円(20%)の含み損を抱えて、精神的にかなりキツかったらしい。
その後、年1回のリバランスを始めてからは「下がっても想定内で済むようになった」と言っていた。気づきとしては「増えてるときこそ戻す作業が必要だった」ということ。ズボラに年1回だけカレンダーに入れて対応するようにして、今は落ち着いて運用できているそう。
リバランスの具体的なやり方と2つの手法
リバランスには大きく分けて「売却型」と「ノーセル型」の2つの方法がある。先に結論を言うと、初心者にはノーセル型のほうが圧倒的にラク。
売却型リバランス
増えすぎた資産クラスを売却して、減った資産クラスを買い増す方法。
手順はこう:
- 現在のポートフォリオ全体の評価額を確認する
- 各資産クラスの現在比率を計算する
- 目標配分との差額を算出する
- 増えすぎた資産を売却する
- 売却資金で不足している資産を購入する
たとえば総資産200万円で「株式72%(144万円):債券28%(56万円)」になっていた場合、目標が60:40なら株式を24万円分売って、その24万円で債券を買う。これで120万円:80万円(60%:40%)に戻る。
メリット: 一度で正確に目標比率に戻せる
デメリット: 売却時に税金がかかる(特定口座の場合、利益の約20.315%)。NISA口座だと非課税枠を消費してしまう
ノーセル型リバランス
既存の資産は売らず、新規の積立金や追加投資の配分を調整することで少しずつ元の比率に近づける方法。
具体的には、株式が多すぎるなら新規の積立を一時的に債券100%にするとか、ボーナスの追加投資を債券に集中させるとか。
メリット: 売却しないので税金がかからない。NISAの非課税枠も消費しない
デメリット: 時間がかかる。資産額が大きくなると積立だけでは追いつかない場合もある
2つの手法の比較
| 項目 | 売却型 | ノーセル型 |
|---|---|---|
| 精度 | 高い(一度で戻せる) | 低い(徐々に近づける) |
| 税金コスト | かかる(利益の約20.315%) | かからない |
| NISA枠の影響 | 非課税枠を消費する | 影響なし |
| 手間 | 売買の手続きが必要 | 積立設定の変更だけ |
| 向いている人 | 資産額が大きい人 | 積立投資中の初心者 |
正直なところ、わたしは両方を併用しているんだけど、メインはノーセル型。年に1回だけ確認して、乖離が大きすぎるとき(10%以上ずれたとき)だけ売却型を使う感じにしている。
学ばなくていい、楽すればいい。ノーセル型なら、積立の配分をちょっといじるだけで済むから、ズボラでも続けやすいんだよね。
最適な頻度・タイミングの判断基準
「どのくらいの頻度でリバランスすればいいの?」これが一番迷うポイントだと思う。
結論から言うと、個人投資家なら「年1回」か「乖離率5%超えたとき」のどちらかで十分。
3つの頻度パターン
| パターン | 内容 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 定期型(年1回) | 毎年同じ時期に実施 | シンプルで忘れにくい | 乖離が大きくても次の時期まで放置 |
| 定期型(四半期ごと) | 3ヶ月に1回実施 | こまめに修正できる | 売買コスト・税金が増える |
| 乖離率型 | 5〜10%ずれたら実施 | 必要なときだけ動く | 確認する手間がある |
金融庁の「つみたてNISA早わかりガイドブック」でも、長期・分散・積立を基本とした資産形成においてリバランスは重要な管理手法として位置づけられている(金融庁 NISA特設ウェブサイト)。
わたしが採用している方法
わたしが実際にやっているのは「毎年1月の第1土曜日にチェック」というルール。Googleカレンダーに繰り返し予定で入れてあるだけ。
チェックの手順はこんな感じ:
- 証券口座にログインして各資産の評価額を確認
- Excelかスプレッドシートに入力(5分くらいで終わる)
- 目標比率との乖離を確認
- 乖離が5%未満なら何もしない
- 5%以上ならノーセル型で調整、10%以上なら売却型も検討
実際やってみると思ったより時間はかからなくて、年1回15〜30分くらいで終わる。「そのためだけに時間を取るのが面倒」という気持ちはわかるけど、年に30分で暴落時のダメージを抑えられるなら安いもんだと思うんだよね。
やってはいけないタイミング
逆に「やらないほうがいいタイミング」もある。
- 相場が大きく動いた直後:パニック的な売買になりやすい。1〜2週間待ってから冷静に判断したほうがいい
- 頻繁すぎるリバランス:月1回以上は明らかにやりすぎ。売買コストと税金で逆にリターンを削る
- 感情的になっているとき:「もっと上がりそうだから売りたくない」は判断を歪める典型パターン
NISA・iDeCoでリバランスする際の注意点
ここが個人的には一番つまずいたポイントだった。NISA・iDeCoには制度特有の「罠」がいくつかあるんだよね。
NISAでのリバランス:非課税枠の問題
2024年からの新NISAでは、つみたて投資枠(年120万円)と成長投資枠(年240万円)があり、生涯投資枠は1,800万円(2026年時点)。
ここで問題になるのが、売却型リバランスをすると非課税枠の「使い方」に影響するという点。
新NISAでは売却すると翌年に非課税枠が復活する仕組みになっている。ただし復活するのは「簿価(買ったときの金額)」ベース。つまり100万円で買った商品が150万円に値上がりして売却しても、復活する枠は100万円分だけ。
これを知らずに売却型リバランスをガンガンやると、実質的に非課税枠の効率が下がる可能性がある。
NISAでのおすすめ対応:
– 基本はノーセル型(積立配分の調整)で対応する
– どうしても売却が必要な場合は、特定口座の資産から先に売る
– NISA内の売却は「大きく乖離したとき」に限定する
iDeCoでのリバランス:スイッチングを活用
iDeCoには「スイッチング」という仕組みがある。これは口座内で商品Aを売って商品Bを買う操作のことで、売却益に税金がかからないのが大きなメリット。
iDeCoの運用商品の詳細や手続きは、iDeCo公式サイトで確認できる。
iDeCoでリバランスする手順:
- iDeCoの管理画面にログイン
- 「スイッチング」メニューを選択
- 売却する商品と金額を指定
- 購入する商品と金額を指定
- 確認して実行(反映まで数日〜1週間程度かかる)
iDeCoのスイッチングは非課税で何度でもできるんだけど、反映に時間がかかる点には注意。売却指示から買付完了まで3〜8営業日くらいかかることがある。
制度別リバランスの比較
| 項目 | 特定口座 | NISA | iDeCo |
|---|---|---|---|
| 売却時の税金 | 利益の約20.315% | 非課税 | 非課税 |
| 売却型リバランス | 制限なし | 非課税枠に注意 | スイッチングで対応 |
| ノーセル型 | 可能 | 可能 | 掛金配分変更で可能 |
| おすすめ手法 | 売却型OK | ノーセル型優先 | スイッチング |
他の比較サイトでは触れていない実体験の盲点
ここからは、わたしが実際にリバランスをやる中で気づいた「公式サイトや他の解説記事では見つけにくい情報」を書いていく。
盲点①:複数口座をまたぐリバランスは思った以上に面倒
楽天証券でNISA、SBI証券で特定口座、iDeCoは別の金融機関……みたいに口座が分散していると、リバランスの計算がとにかく面倒になる。
わたしが口座開設してわかったのは、各証券会社のポートフォリオ画面は「その口座内の比率」しか表示しないということ。全口座を横断した資産配分は自分で集計しないとわからない。
解決策としては、「Googleスプレッドシートに全口座の評価額を入力する」テンプレを1つ作っておくこと。わたしは5つのセルに各口座の評価額を入れるだけで、全体の資産配分比率と目標との乖離が自動計算されるシートを作った。1回作れば毎回5分で確認が済む。
盲点②:バランスファンドは自動リバランスだけど中身が見えにくい
「リバランスが面倒ならバランスファンド(8資産均等型など)を買えばいい」というアドバイスをよく見かける。たしかにバランスファンドは内部で自動リバランスしてくれるんだけど、正直なところ信託報酬がその分やや高めなことと、自分でコントロールできないのがデメリットだと感じた。
たとえば「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」の信託報酬は年0.143%(記事作成日に確認した数値)。一方、個別のインデックスファンドを組み合わせれば年0.05〜0.09%程度に抑えられる場合もある。年間コストの差は資産額が大きくなるほど効いてくる。
とはいえ「リバランスなんて絶対やらない自信がある」という人には、バランスファンドも悪くない選択肢だと思う。こういう人には向かない、というのは正直に書いておくと:自分の資産配分を自由にカスタマイズしたい人にはバランスファンドは窮屈に感じるはず。
盲点③:リバランスの「やりすぎ」で逆にリターンが下がるケース
これは想定外だったんだけど、リバランスの頻度が高すぎると「上昇トレンドの資産を早く売りすぎる」ことになり、トレンドに乗れないケースがある。
三井住友DSアセットマネジメントのレポート(三井住友DSアセットマネジメント公式サイト)でも、リバランスの頻度とリターン・リスクの関係に触れた分析が公開されている。年1回程度のリバランスが、コストとリスク管理のバランスでは最も合理的という見方が一般的なんだよね。
よくある質問
Q. リバランスしないとどうなる?本当にやらないとダメ?
やらなくても投資自体は続けられる。ただし、相場が好調な時期に株式比率がどんどん上がっていき、暴落時のダメージが想定以上に大きくなるリスクがある。先ほどのシミュレーションで示したように、放置したポートフォリオは暴落時に約-32%の下落を記録した一方、年1回リバランスしたケースでは約-22%に抑えられていた。「絶対やるべき」とまでは言わないけど、長期投資を続けるなら年1回のチェックだけでもやっておくと精神的な安定感がまるで違う。
Q. リバランスすると税金はどのくらいかかる?
特定口座で売却型リバランスを行った場合、売却益に対して約20.315%の税金がかかる(所得税15.315%+住民税5%、2026年時点)。たとえば10万円の利益が出ている商品を売却すると、約2万円が税金として差し引かれる。ノーセル型なら売却しないので税金はゼロ。NISAやiDeCoの口座内での売却は非課税。このコスト差を考えると、まずはノーセル型を検討して、それでも調整しきれないときに売却型を使う順番がおすすめ。
Q. 楽天証券とSBI証券、リバランスしやすいのはどっち?
使い始めて気づいたのは、どちらも基本的な機能に大きな差はないということ。ただし、楽天証券はポートフォリオ画面で資産配分の円グラフが見やすく、SBI証券は「かんたん積立」の設定変更がスムーズ。個人的には「確認は楽天証券のほうが直感的、積立変更はSBI証券のほうがステップが少ない」と感じた。楽天証券の詳細は楽天証券公式サイト、SBI証券はSBI証券公式サイトで確認できる。
Q. つみたてNISAで積み立てている商品もリバランスが必要?
つみたて投資枠で1本だけ(たとえばオルカンのみ)を積み立てている場合は、リバランスの必要はほぼない。その1本のファンド内で分散されているから。ただし、つみたて投資枠と成長投資枠で異なる商品を買っている場合や、特定口座でも別の商品を持っている場合は、全体の資産配分を確認してリバランスを検討する価値がある。ポイントは「口座単位」ではなく「資産全体」で比率を見ること。
Q. リバランスの計算が面倒。自動でやってくれるサービスはある?
ロボアドバイザー(ウェルスナビ、THEO、楽ラップなど)は自動リバランス機能を備えている。ただし年0.5〜1.1%程度の運用手数料がかかるのがネック。資産額が500万円なら年間2.5〜5.5万円のコスト。手動リバランスなら年1回30分の作業で済むことを考えると、個人的にはある程度の資産額になったら手動のほうがコスパがいいと思う。「絶対に自分ではやらない」と確信しているなら、ロボアドも選択肢としてはあり。
Q. どのくらい乖離したらリバランスすべき?
一般的には目標配分から5%以上ずれたときが1つの目安。たとえば株式60%が目標なら、65%を超えたら検討する。10%以上ずれた場合はかなりリスクプロファイルが変わっているので、早めに対応したほうがいい。ただし、5%未満の乖離で頻繁にリバランスすると売買コストのほうが大きくなる可能性があるので、あまり神経質にならなくて大丈夫。
リスクと注意点
リバランスは資産管理の有効な手法だけど、万能ではない。ここは正直に書いておく。
- 投資は元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任において行ってください。
- リバランスはリスクを抑える効果はあるが、損失を完全に防ぐものではない
- 売却型リバランスでは税金や手数料のコストが発生する
- リバランスの頻度が多すぎると、上昇トレンドの恩恵を受けにくくなる場合がある
- 「目標配分」自体が自分のリスク許容度に合っていなければ、リバランスしても意味がない。まずは目標配分の妥当性を確認すること
リバランスという「手段」に集中しすぎて、そもそもの資産配分が自分に合っているかを見直さないのは本末転倒なんだよね。ここが不便だったという点では、「正解の配分がわからないままリバランスだけ頑張っていた時期」がわたしにもあった。
まとめ
リバランスは、一言で言えば「崩れた資産配分を元に戻す作業」。難しそうに聞こえるけど、やること自体はシンプルで、以下のポイントを押さえておけば大丈夫。
- リバランスの目的はリスクを当初の水準に戻すこと。リターンの最大化ではない
- やり方は「売却型」と「ノーセル型」の2つ。初心者はノーセル型から始めると税金もかからずラク
- 頻度は年1回、または乖離率5%以上で十分。やりすぎは逆効果
- NISAでは非課税枠の消費に注意。iDeCoはスイッチングを活用すればコストゼロ
- 複数口座がある場合は「全体の資産配分」で見ることが大事
投資戦略全般の考え方は投資戦略カテゴリでも書いているので、配分の決め方から知りたい人はそちらも参考にしてみてほしい。証券口座の選び方が気になる人は証券口座カテゴリもあわせてどうぞ。
年に1回、30分。それだけで「暴落が来ても想定内」と思える安心感が手に入るなら、やらない理由はないと思うんだよね。
この記事を書いた人
楽生き編集部|2020年から個人投資を続けており、楽天証券・SBI証券・松井証券を実際に利用した経験をもとに情報を発信しています。NISA・iDeCo を活用した長期投資をテーマに、初心者が実際につまずく点を重点的に解説しています。

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